ここだから、僕たちだから
こそできる料理を。

 
レストランに隣接する畑で、年間300種類以上の野菜を育て、それぞれの成長の度合いやサイズを見極め、野菜の持つ可能性を、素材同士の組み合わせで無限大に引き出していきます。

 

 たちの考え

自分たちの健康のため、未来ある子供たちをまもるため。自然の法則を知り、忘れられがちなジイちゃん&バアちゃんの知恵を生かし心豊かに暮らすこと。自然の中で暮らしている私は、庭にある果実の実でコンフィチュールや果実酒を作ります。畑でたくさんとれた野菜は砂糖漬けやピクルス、乾燥させて保存します。夏になるとたくさんのトマトを瓶詰して保存できるようにします。秋には稲を刈り、オリーブを収穫し塩漬けします。あ、今年も夏(秋)が来たと1年という時間を体で感じることができます。食べ物が育つのにかかった時間と関わったすべての人に感謝の気持ちもあります。風土や気候。農家さんや漁師さん。料理をしてくれた人。 
ところが、都会で暮らす人が増え、スーパーに行けば世界中の あらゆるものが手に入り食物が持つ時間との関わりを実感することが難しくなってしまっているいるような気がします。忙しさのあまり食事の大切さを考える時間や、食事の時間も少なくなってきているような...。何が豊かか、人それぞれだとは思いますが、こういうのもあるよぉってね...近隣の生産者と共に身近にあるもので「ちょっと今の食生活を変えてみようっかな?」って、きっかけを作りの場を作っていきたいです。
わたしたちは休日には畑仕事をします。土を耕したり、草を引いたり、虫をとったりして・・そうして育てた野菜を自分たちの食卓に。仕事と生活を自然と共に暮らしています。

©︎takahiro takami


人と人がつながる場所へ


 
営業スタイル変更と共に内装もリニューアルしました。2人テーブルをなくして、最大10人が座れる大テーブルに。食前酒や食後のお茶をゆっくりと楽しんでいただけるスペースもしつらえました。テーブルの天板は市場で使われいた野菜の木箱だったり、台風で壊れた家の廃材だったり、和歌山の古材を活用しています。文字通り「農家レストラン」をイメージしました。
このテーブルで、お客さんと僕たちや生産者、都会の人と地元の人がつながっていく様子を想像しています。ゆくゆくは、知らないお客さま同士がテーブルをシェアし、食事を楽しみ、その後も関係がつながっていくようにできればと思っています。
よろしくお願いします。
 
小林寛司
 
 

 

 

 レストランの役割 


私たちのレストランの隣には畑があり
露地で野菜を育て、季節の移ろいを身近に感じられるところで暮らしています。
夏にはトマト、ナス、キュウリなどのみずみずしいもの、冬には大根や人参、白菜、ほうれん草など。そこに近隣の魚介、ほろほろ鳥や猪豚、熊野牛などを合わせてバランスをとりメニューを考えています。
旬の素材は自然と身体が求めるようになっていて、丁寧な食事は身体を健康にすると思っています。昔は当然だった、自然と共存する食生活。季節のもの、旬の素材をバランスよく体に取り入れること。
 
それは特別なものではありません。
ですが、私たちはそこに真の美味しさ、豊かさがあると信じていますし、
私たちのレストランの料理も、そうした日常の延長線上にある食事だと思っています。
 
 
料理は、そうした感じで、以前からやりたいことと大きな変化はありません。
それよりも、コロナで一番変化を感じるのは、レストランのあり方、役割です。
コロナ前までは、レストランは非日常を演出する場所と言われてきました。
ですが、これからは価値観を共有する場所になるのだと思います。
 
たとえば、このスパゲティおいしいね、とか、お店の雰囲気が好き、とか。
それって、価値観が合うかどうかです。言葉にならなくても、その場で一緒に過ごすことが心地よく感じるかどうかで、相手を知ることができます。
私たちは、コロナを経て、最終的にお店で提供しているのは、料理と同様、日常の延長線上にある上質な時間であり、食事を通した価値観の共有であり、価値観を共有できる人と一緒にいる幸せなのだと、より強く思うようになりました。
 
 
では、うちの店は、どんな価値観を提供できるお店なのか。
私は、自分の生まれ育った土地だから和歌山の岩出という場所でレストランを営んでいます。
観光地でも、自然豊かでもないところで、都会とは違うことをやらないとお客さんは来てくれません。これは、大前提です。
だから、私は社会が向かっている方向は絶えず意識していますし、情報は無意識のうちに目や耳に入ってきます。そのうえで、よりほかの人と違うこと、誰もやっていないことに興味があります。
 
今、シェフや料理人が作る料理は、身近な素材でいかに新しいものを作るか、という流れになってきていると思います。もちろん、素材の質にはこだわるのですが、希少性や高価格の素材に頼らない、ということです。
私は今、ふつうの素材を使って、イタリア料理やフランス料理をベースにしながら、海外のお客さんの目線で見たときに、どこの料理ジャンルにも属さない自分の皿、を目指して料理をしています。そのためには、コロナ禍で難しい状況ではありますが、国内、海外を旅することも、自分にとっては大切だと思っています。旅先では異文化に触れることが多いので、その経験によって、自分が親しんだ土地の文化を洗練させ、新しい料理を生み出すことができると考えているからです。
 
それに加えて、都会になくて、私たちだから持っている、知っているものはなんだろうと考えた時に、ひとつは、「食べ物が持つ時間」でした。
食べ物が持つ時間というのは、作物が育つのにかかった時間です。
私たちは野菜の種まきから収穫まで自分たちで行っているので、ひとつひとつの野菜が、料理になるまでにどれだけの時間がかかっているのか肌身で感じています。
野菜が元気においしく育ってほしいから、明日の天気はどうかなとか、そろそろ剪定してあげなきゃとか、つねに頭の片隅には、野菜のことがあります。
 
春の豆だったり、夏のトマトだったり、いろいろな野菜があるけど、どれも、ある日突然実って目の前に現れるわけではありません。
育つまでの時間を野菜と共有している分、今、自分ができる一番いい使い方をしたいと思うし、たくさん収穫出来たら多いなりに、少ない時期は少ないなりの工夫をすることで、新しい発想も生まれてきます。
使いきれない分は保存用に加工もするので、それらを組み合わせることでも、うちのお店の味ができています。
そもそも、
私が自分で畑をやる大きな理由は、やりたいと思ったことをすぐに実践できるからです。
農家さんから野菜を仕入れると、どんなに仲が良くても意思の疎通をとる必要が出てきますし、お金とか、どんな野菜を作りたいのか、どう使いたいのかという感覚の壁は必ずあります。でも、私は野菜を作る人であり、使う人でもあるから、自分で野菜を育てれば、そこのすり合わせが自分の中でできて、やりたいことをすぐに始められます。
料理人の軸足は料理をすることなので、私のように野菜を自分で作ることは、地方でやっている他のシェフには、とくにすすめることはしません。ですが、私にはこれが合っていて、自分の強みにもなっているかなと思います。
その結果として、食べ物と時間を共有するという自分たちの生活スタイルが出来上がって、それが料理や、お客様がお店で過ごす時間にも反映されていくのかなと思います。
 
 
今は、都会で暮らす人が増えて、「食べ物の持つ時間」を実感することが難しくなっていると感じていますし、みんな忙しくて食事に使える時間も減っています。
生まれ育った場所で、郷土の食文化を理解し、自然と接点を持って暮らしていくことの大切さも忘れられがちです。
私たちは、そうした時代の中で、1日1組、好きな時間に来てもらって、34時間かけて食事をして、「何が豊かか?」を考えるきっかけになればと思っています。
 
小林寛司 有巳
 
 

 

 
 

 

 
6席 1テーブル(2~6名・3日前までのご予約制)
お一人様 33,000円(8皿の料理、2皿のデザート・サービス料・消費税込)
 
*2023年4月17日〜5月7日の期間は春の豆コース38,500円(8皿の料理、2皿のデザート・サービス料・消費税込
 
 

 


こちらよりご予約お願いします。


 
 
 
   
 
 
 
 

 
 
 
      

 
私たちは季節の移ろいを身に受ける幸せの中で暮らし、旬の素材は自然と身体が求めるようになっていて、丁寧な食事は身体を健康にします。「風土と共に生きるとういう事」自家菜園の野菜を中心に近隣の魚介、家禽、ジビエをあわせ、日本の風土を大切にしながらも旅をして得た経験や、味覚を取り入れ自然で食べて健康になる料理。つまりは、過去に食べてきた身近な自然を、異文化で洗い流し、現代の新しい視点で食べること。それぞれの個性を生かし、互いが引き立てあうよう。器の中でそれぞれがそれぞれに粒立ち、混ざらないで生きながら、それでもひとつの景色に消えていく。すべて消えた後に香りがそっと残る。木を成す葉の一枚、一枚が光りに揺れて輝いているような。
 
 

 
                   

 私たちのワインの選択は、私たちの料理と同じです。おすすめするワインはそれはまずピュアに 葡萄の美味しさが引き出されたワイン。すなわちテロワールやヴィンテージの特徴 が ストレートに現れているワインです。すべてのワインはユニークで、独自の起源の歴史を持っています。イタリア、フランス、日本から食べ物と同じ自然なワインを揃えています。

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 villa aida までの案内

 
関西空港よりタクシーで30分でお越しいただけます!


車でお越しの方へ


阪和道泉南ICを出て左折。約12km(15分)です。
阪和道和歌山北ICから16kmです。
※駐車場完備しています。
 

電車でお越しの方へ


大阪方面よりお越しのお客様はJR阪和線紀伊駅で下車。
南紀よりお越しのお客様はJR和歌山線岩出駅を下車。
タクシーをご利用ください。
運転手さんに「岩出のアイーダまで」とお伝えください。
紀伊駅からは15分位、岩出駅からは5分位です。

住所   和歌山県岩出市川尻71‐5 
          649-6231
71-5 kawajiri iwadecity WAKAYAMA JAPAN
 
定休日    不定休
営業時間   夏季 12:30~ 
       冬季   13:00~
 
 
 

 
 
 
villa aidaは「Asia's 50 Best Restaurants 2023」で14位にランクインしました。

 
ずいぶん長いこと、都会から世界へと羽ばたくシェフ仲間の活躍をまぶしく眺めながら、和歌山・岩出で店をやると決めた以上、こういったアワードとは無縁なのだと自分に言い聞かせてきました。それなのに。この受賞が、現在の厳しい状況下でもがんばっている地方のレストランや料理人にとって、明るいニュースになったなら嬉しいです。
それにしてもvilla aidaに誰が投票してくれたのだろう(僕たちは教えてもらえないのです)。いつも支えてくださっているお客さまや生産者のみなさま。辛く苦しい時もに励まし続けてくれた仲間たち。みんなの顔がぐるぐる浮かんで今夜は眠れそうにありません。ほんとうにありがとうございます。
このアワードは、世界との架け橋になるそうです。世界中のゲストに、僕たちが提案する料理と時間を体験していただける日を心待ちにしています。
2023年3月29日
villa aida
小林寛司 有巳 
 
 
2021/10/19
『ミシュランガイド京都・大阪・和歌山』で二つ星、グリーンスターをW受賞しました。
 
2021/03/25
Asia's 50 Best Reataurants 2021
 

今年は51位〜100位も発表されることになりvilla aidaが64位にランクインしました。
 
50位内には届きませんでしたが毎年1/3の投票者が入れ替わることにより時代性を反映する ランキング」として認知される アワードに選んで頂き大変光栄です。私たちのレストランは田舎の田んぼの真ん中にあり、不便な場所ですがたくさんの人に足を運んで頂き、また投票していただき本当にありがとうございました。日本では都市に集中して選ばれていたアワードですが、これからは地方にこそ好機があるように感じます。今後も魅力あるレストランであり続けるため地道に努力していきたいと思います。
 
 

2020/06/25
<第11回 辻静雄食文化賞 専門技術者賞> を受賞しました。
受賞理由
地方を拠点に、 畑で野菜栽培を行いながらレストランを経営し、
季節とともに変わる畑を厨房と一体化させることによって、
独自の料理を構築したことを高く評価する。
芸術的感性で錬磨されたその表現世界は、 食べる人に深い感動を与える。
これからの時代に料理を志す人にとっての大きな指針となり、
勇気と希望を与える存在といえる。

 

2019/5/8
 Top 100 Best Vegetables restaurants 2019において
 villa aidaが17位に選ばれました。
 
2018/11/15
 2019年4月14日に20周年イベント開催します。

 villa aida 20th anniversary
 MY WAY EXPO 2019
 https://www.villa-aida20thanniversary.com